川村元気監督長編デビュー作「百花」で快挙! サン・セバスティアン国際映画祭で日本人初「最優秀監督賞」受賞 AOI Pro.出資・制作作品

2022.09.26 受賞

「第70回サン・セバスティアン国際映画祭」の授賞式が現地時間9月24日に行われ、映画「百花」(AOI Pro.出資・制作)で長編デビューした川村元気監督が、日本人初となる最優秀監督賞を受賞しました。
9月16日から9日間開催された本映画祭は、カンヌ、ベルリン、ヴェネチアと並び、1953年から続くスペイン最大の映画祭です。由緒ある同賞を初監督で受賞するのは異例で、日本人初の受賞という快挙を達成しました。

サン・セバスティアン国際映画祭で最優秀監督賞を受賞した「百花」川村元気監督
サン・セバスティアン国際映画祭授賞式
フォトコールにて 川村元気監督、原田美枝子

菅田将暉さん×原田美枝子さんダブル主演の「百花」は、本映画祭のオフィシャル・コンペティション部門に出品され、現地時間9月20日に公式上映が実施されました。
川村監督、原田さんが現地へ駆けつけ、フォトコールと公式記者会見に参加。公式上映直前のレッドカーペットアライバルでは、「百花」のイメージカラーである黄色の着物に身を包んだ原田さんと川村監督が登場。そして公式上映は、映画祭最大級のキャパシティ1800席を多くの観客が埋める大盛況の中で実施され、上映後は観客が立ち上がり会場は拍手喝采に。劇場ロビーから退場する原田さんと川村監督に惜しみない拍手と歓声が送られました。

レッドカーペット
大勢の観客が見送る上映後の劇場ロビー
©2022「百花」製作委員会

本作の原作は、川村さんの4作目の小説「百花」。映画プロデューサー・脚本家・小説家として「告白」「悪人」「世界から猫が消えたなら」「君の名は。」など多数の映画を製作してきた川村さんが、自身の体験から生まれた小説の脚本・監督を手がけた長編監督デビュー作となります。

記憶を失っていく母と向き合うことで、母との思い出を蘇らせていく息子・葛西泉を演じるのは菅田将暉さん。すべてを忘れていくなか、さまざまな時代の記憶を交錯させていく母・百合子を原田美枝子さんが演じ、ダブル主演の2人が、親子の愛を紡ぎ出します。
共演には、泉と同じレコード会社で働き、初めての出産を控える泉(菅田)の妻・香織を長澤まさみさん、百合子(原田)の「秘密」を知り「事件」と深い関わりを持つ男・浅葉洋平を永瀬正敏さんが演じます。北村有起哉さん、岡山天音さん、河合優実さん、長塚圭史さん、板谷由夏さん、神野三鈴さんも加わり、実力派豪華俳優陣が愛と記憶の物語を描き彩ります。
映画「百花」は9月9日より全国の劇場で上映中です。

監督・キャストコメント

◆川村元気監督 受賞コメント
初監督作品を評価してくれた、サンセバスチャン映画祭に心より感謝したいと思います。
初監督作品ですし、良いニュースもないだろうとサン・セバスティアンを離れ、ビルバオに行って、グッゲンハイム美術館を見て、呑気に生ハムを食べていたら電話がかかってきて、息が止まりそうになりました。
この受賞はひとえに主演の菅田将暉くんと、原田美枝子さんの素晴らしいパフォーマンスのおかげだと思っています。彼らの演技が言語を超えて伝わったのだと確信しています。そして初めての挑戦に力を貸してくれた、すべての素晴らしいスタッフ、キャストに感謝したいと思います。

◆菅田将暉さん/葛西泉役
映画「百花」最優秀監督賞受賞!川村元気監督から受賞の報告と共に、あまりしないであろうおどけたポーズの写真が送られてきました。朝イチに嬉しいご褒美。現場の高揚感が伝わってきて、胸の中が熱気でパンパンです。何より監督の熱意が伝わったことがとても嬉しく、同時に少し安心しました。場所が違えどヒトである以上感じるものは変わらない証明のように思います。この瞬間を忘れずに生きたいですね。感謝です。
元気さんおめでとうございます!

◆原田美枝子さん/葛西百合子役
おめでとうございます。
カッコいいです! 凄いです! 初監督作品で最優秀監督賞を受賞するなんて!
撮影中に、「川村監督は、私が考えているよりも、ずっと深くて大きな世界を持っている」と、感じた事が形になって現れたようです。
これから、世界中の人が作品を楽しみにする監督になるでしょう!
一緒に仕事を出来たこと、誇りに思います!

作品概要

映画「百花」(英題 "A Hundred Flowers")

レコード会社に勤務する葛西泉(菅田将暉)と、ピアノ教室を営む母・百合子(原田美枝子)。
ふたりは、過去のある「事件」をきっかけに、互いの心の溝を埋められないまま過ごしてきた。
 
そんな中、突然、百合子が不可解な言葉を発するようになる。
「半分の花火が見たい・・・」
それは、母が息子を忘れていく日々の始まりだった。
 
認知症と診断され、次第にピアノも弾けなくなっていく百合子。やがて、泉の妻・香織(長澤まさみ)の名前さえ分からなくなってしまう。皮肉なことに、百合子が記憶を失うたびに、泉は母との思い出を蘇らせていく。そして、母子としての時間を取り戻すかのように、泉は母を支えていこうとする。
 
だがある日、泉は百合子の部屋で一冊の「日記」を見つけてしまう。
そこに綴られていたのは、泉が知らなかった母の「秘密」。あの「事件」の真相だった。
 
母の記憶が消えゆくなか、泉は封印された記憶に手を伸ばす。
一方、百合子は「半分の花火が見たい…」と繰り返しつぶやくようになる。
 
「半分の花火」とはなにか?
ふたりが「半分の花火」を目にして、その「謎」が解けたとき、息子は母の本当の愛を知ることとなる―――

公開日2022年9月9日(金)
出演菅田将暉、原田美枝子
長澤まさみ / 北村有起哉、岡山天音、河合優実
長塚圭史、板谷由夏、神野三鈴 / 永瀬正敏
監督川村元気
脚本平瀬謙太朗、川村元気
音楽網守将平
原作川村元気「百花」(文春文庫刊)
主題歌KOE「Hello, I am KOE」(ユニバーサルミュージック/EMI Records)
制作プロダクションAOI Pro.
配給東宝
海外配給ギャガ
URLオフィシャルサイト
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当社スタッフ
プロデューサー伊藤太一
アシスタントプロデューサー熊田寧々

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